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口元と輪郭

顔面のパーツで目元、口元は非常に重要な部分です。目元はお化粧でかなり良くなります。口元は輪郭ですのでカモフラージュすることができません。口元の形は口の中の上下の歯と顎のかたちに大きく左右されます。歯並びの治療で口元が変化するのは、歯の位置や傾きが変化するからです。口元に行われる手術では、歯の位置や傾きを変化させるだけでなく、顎の位置も変化させるので良好な口元をつくることができます。

口元はキレイな横顔とスマイルに、輪郭は顔全体のバランスに関係します。

口元は顔面の中央にあり、スマイルとも関係します。口元は歯並びに影響を受けます。

正常な噛み合わせ(図はDolphin改変)

上顎ー上下の歯ー下顎のラインは上唇ー下唇ーオトガイのラインとほぼ一致し良好な横顔を作ります。

正常咬合では、上下の歯の正中線は一致し、上の歯は下の歯より2-3mm前にあり、上の歯は下の歯を2-3mm覆います。

1,口元の悩み

口元の悩みには、噛み合わせの異常と顎骨の変形を伴います。このような状態を顎変形症と言います。

口元の異常(顎変形症)は、以下のように表現されます。

  • 受け口・しゃくれ(下顎前突症)
  • 出っ歯(上顎前突症)
  • 前歯がすいている(開咬症)
  • 顎が曲がっている(顔面非対称)
  • 口ごぼ(口元が出ている)
  • ガミースマイル

受け口・しゃくれ又は下顎前突症(図はDolphin改変)

🔵治療法

下の歯が上の歯より前にでています。反対咬合と言います。下顎骨の前方への過剰発育で生じます。この場合の歯並びの特徴として、下の歯は内側に傾いています。このため矯正歯科治療で外に傾けるようにします。

手術:SSRO(両側下顎枝矢状分割術)、又は

   SSRO+Le Fort

出っ歯又は上顎前突症(図はDolphin改変)

🔵治療法

上の歯が下の歯より大きく前に出ています。上顎の前方への過剰な発育や上の歯の前方への傾きが大きい場合に生じます。また下顎の過剰な後退により見た目の出っ歯になります。口は閉じにくくなります。

手術:Le Fort1、又は

   上顎セットバック

前歯が空いている又は開咬(図はDolphin改変)

🔵治療法

上下の前歯にスキマがある状態です。舌を前歯に挟んでいる習癖の人に多くみられます。横から見たときに歯列が曲がっています。手術前矯正では、この曲がっている歯列を平らにして術後にしっかり咬むように並べます。

手術:SSRO、又は

   Le Fort1、又は

   SSRO+Le Fort 1

顎のズレ又は顔面非対称(図はDolphin改変)

🔵治療法

下顎の左右不均等な発育が原因です。その影響で上顎も左右非対称になります。思春期から目立つようになります。上下顎が傾いている場合は上顎と下顎の両方の手術が必要になります。

手術:SSRO+Le Fort1、又は

   SSRO

口ごぼ(口元が出ている)(図はDolphin改変)

🔵治療法

口元が出ている人の特徴は、1)上下顎の前歯が前に出ていること、2)口が開きやすく閉じようとするとオトガイにシワができやすいなどがあります。

一般的治療は上下左右4番を抜歯して矯正治療をするか、上下顎分節骨切りで(上下顎セットバック)上下顎前歯を下げるかです。

手術:上下顎セットバック


2,オトガイ部の悩み

顎変形症には分類されませんが、輪郭の中のオトガイ形態も顔貌におおきく関与します。

患者さんは顎がない、顎が長い、顎が出ているなどと表現します。また患者さんの訴えとして口が閉じない、顎にシワができるなどと訴えることがありますが、オトガイの異常に起因することが多いです。

顎がない又はオトガイ後退症(図はDolphin改変)

🔵治療法

オトガイがない人は口唇をリラックスさせた時に口が開きます。口を閉じようとするとオトガイにシワができます。われわれはこれを梅干し状隆起とよんでいます。

手術:オトガイ形成術(前進)

顎が出ている又はオトガイ前突症(図はDolphin改変)

🔵治療法

オトガイの突出は機能的にはあまり問題ないですが、顔が強く見えますし、やや老けてみえます。

手術:オトガイ形成術(後退)

3,顔面輪郭の悩み

噛み合わせの異常を伴う顎変形以外にも、顔貌の審美性を求めることは多いです。オトガイ部以外での口元、顔面輪郭についての患者さんの訴えはいくつかあります。

1、顔を短くしたい(顔面短縮) 

  🔵治療法

   上顎骨切り(Le Fort 1型骨切り術)下顎骨矢状分割術(SSRO)で顔面の短縮(中下顔面)が、

                        またオトガイ形成で下顔面の短縮が行えます。

手術:上顎短縮(Le Fort 1+SSRO)、

   下顎短縮(オトガイ形成術)



2、顔を細くしたい 

  🔵治療法

   えらの部分から全体に幅を狭くする必要があるため、下顎角切除術と下顎骨狭小化手術を行います。


3,えらを取りたい 

  🔵治療法

    エラだけを取りたいと思う人はすくないですが、この場合は下顎角切除術を行います。

           

4,口元、顔面・輪郭の手術

口元と輪郭は顔面の中でも最も審美性に関与する重要なパーツです。口元・輪郭は手術により改善できます。美しい口元とキレイな笑顔になりましょう。口元・輪郭を変える手段として以下の手術があります。これらの手術を駆使して口元と顔面輪郭を綺麗にします。

1、下顎枝矢状分割術

2、Le Fort(ルフォー) 1 型骨切り術

3、オトガイ形成術

4、下顎分節骨切り術

5、上顎分節骨切り術

6、下顎骨体切離術

7、下顎角切除術

8、下顎骨狭小化手術


口元の手術➤


5,治療順序

顎変形症と診断され治療方針を計画する場合、従来の一般的方法と新しく台頭してきた方法があります。

従来の一般的方法が矯正歯科治療を初めに行うオルソドンティクファースト新しく台頭してきた方法が手術を先に行うサージェリーファーストです。

どちらも顎矯正手術の内容は同じですが、種々の異なる点があります。

     

サージェリーファースト:顎の手術が先に行われる

健康保険が効かない自費診療となります。

■ 手術内容は健康保険での顎矯正手術と全く同じです。治療順序が異なります。

■ 初めに手術を行い、顎骨のバランスを整え顔貌を改善します。そして手術後に矯正歯科治療を行います。

全体の治療機関が短縮されます。

■ 治療順序

  顎矯正手術→術後矯正歯科治療

オルソドンティクファースト:矯正歯科治療が先に行われる

健康保険が効く治療です。ただし種々の制限があります。

■ 指定自立支援医療機関の認定を受けている矯正歯科医でないと健康保険での矯正歯科治療は受けられません。

■ 術前矯正歯科治療が必要です。

■ オトガイ形成術を含め、種々の顎変形症手術が保険で可能となります。

治療順序

  術前矯正歯科治療→顎変形症手術→術後矯正歯科治療

輪郭形成術

健康保険が効かない自費診療となります。

以下の手術を行います。

■ オトガイ形成術

 術前矯正歯科治療を行っても、この手術単独では健康保険の適応にはなりません。

 オトガイ形成術の詳細➤


■下顎角切除術

■下顎骨狭小化手術


■ 治療順序
  特にありません。


 

料金

サージェリーファーストにおける顎矯正手術と輪郭形成術(オトガイ形成術等)は自費診療となります。

手術の種類により手術の難易度や入院期間が異なります。  

手術は全身麻酔下手術となりますので、安全・安心のため入院となります。


*料金には、手術料金、全身麻酔料金、入院管理料金等があります。

*入院期間はほとんどが3泊4日です。

自費料金➤

顎変形症に関しては、健康保険適応が複雑ですので一度相談することをおすすめします。

私は過去30年以上、大学病院で顎変形症手術を専門として診療を行ってきました。

武藤歯科口腔外科クリニックを開設しましても、顎変形症手術等の全身麻酔下手術を行っています。

当クリニックを受診し全身麻酔下手術が必要と判断した場合は、連携病院に入院していただきます。当クリニックスタッフと連携病院スタッフでの共同手術を行います。