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オトガイ形成術

オトガイは一般的には顎(あご)と言われます。受診される患者さんは、顎がない、顎が出ている、顎が曲がっているなどと表現します。

オトガイは横顔の審美性を大きく左右する要因です。矯正歯科でキレイな噛み合わせになり、さらにオトガイ形態が良くなればよりステキになる人はたくさんいます。

美人顔にはベース型、丸形、卵型、逆三角形型、面長型等とありますが、横顔はほぼ同じでキレイなオトガイ形態をしています。

オトガイの修正は比較的簡単な処置です。

ステキな横顔とキレイな噛み合わせを手に入れましょう!!

オトガイとは

下顎骨正中部下端をオトガイと言います。オトガイは横顔に大きく影響し、主として美容目的に手術が行われます。

最近、オトガイが後退しているヒトに睡眠時無呼吸症候群が生じていることが注目されるようになってきました。このため睡眠時無呼吸症候群患者にオトガイ前方移動術が行われることがあります。

このようにオトガイは審美性のみならず機能面でも重要な部位です。

オトガイの人種差

オトガイはヒト特有のものであり、ヒト進化のシンボルです。

頭蓋顔面形態を含め、オトガイの大きさには人種差があるようです。欧米系、アジア系、アフリカ系を観察するとオトガイの突出度は一般に欧米、アジア、アフリカ系の順となります。

オトガイと側貌

オトガイの前後的突出度は横顔に大きく関与します。しかし横顔の審美性については個人差があるようです。

下図ではオトガイのみを2mmづつ前方に出している。あなたの好みの横顔はどれですか?

視覚的に2mmの差は分かりにくいと言われている

E-line とは

ヒト側貌の矯正歯科学的研究における形態計測の一つで、Esthetic lineと呼ばれる軟組織分析法です。

E-lineは鼻尖とオトガイを結ぶ接線です。このE-lineに対して口唇がどの位置にあるかを計測します。人種差があり、欧米人は後方にあり、アジア人は接線上にあり、アフリカ人は前方にあるようです。

オトガイをつくる(オトガイ形成)

オトガイ形成とは下顎骨正中部下端の突出した部分であるオトガイになされる手術のことです。手術は口腔外科医あるいは形成外科医(美容外科医)が行います。

オトガイ形成は一般に美容目的で行われるため保険は適応されなく自費診療となります。

手術によりオトガイは種々の方向(前方、後方、側方、上下移動)に動かすことができますので、良好なオトガイを作ることができます。

オトガイ形成術の方法

オトガイ形成にはオトガイ骨の骨切りによるものと、インプラント体の挿入による二つの方法があります。ただしインプラント挿入の適応はオトガイを前に出す場合のみです。

恒久的で確実な方法は骨切りによるオトガイ部の移動です。当クリニックは骨切りによるオトガイ形成を行います。

骨切りによるオトガイ形成術

オトガイ形成にあたり、オトガイの高さおよび前後的位置決めは主として下記の方法で行われます。

しかし、個人の好みもありますので患者さんの希望が優先されます。

手術は当クリニックでは安全・安心のため入院下の全身麻酔で行います。

手術は口の中から行われます。まず下唇を十分に下方へ進展させます。下顎前歯の下方で下唇粘膜を切開・剥離し、オトガイ部の骨面を露出します。そしてオトガイ部骨面の正中に電動ドリルで印を付けます。これはオトガイ部骨の移動量の目印とするためです。

オトガイ部骨は一般に逆V字形の骨切りラインで切離され、切離された小骨片は予定の位置に移動されます。移動された骨片はチタンプレートという金属で固定されます。また吸収性プレートが使用されることもあります。骨片間にステップを生じますが、削除してなだらかにします。オトガイ部を長くする場合は、できたギャップに自家骨や人工骨が挿入されます。またオトガイ部を短くする場合は、逆V字形に骨は中抜きされます。オトガイ部を細くしたいと希望する場合は、正中部分の骨を切除し左右の小骨片を寄せます。

最後に切開創は縫合されます。縫合は吸収性糸を使用します。術後出血や腫れを防止するためオトガイ部皮膚をテープで圧迫します。


オトガイ形成術にかかる費用は?

オトガイ形成術の一般的料金がどれくらいかは非常に難しいです。他の顎矯正手術(自費)も同じですが、手術方法・材料・器具等はほぼ同じです。しかし料金には以下のようなものが含まれます。

1、クリニックが存在する都市と場所

2、スタッフ数や広告費

3、手術の難易度(骨切りの種類や骨移動量)

4、クリニックの加入する保険

5、手術執刀医の経歴と手術に対する価値判断


*当クリニックでは安心と安全のため手術は入院下で行います。


アフターケア

術後には抗菌薬が投与されます(2−3日間)。縫合には吸収性糸が使用されるため抜糸の必要はありません。

術後2−3日は粥食等のやわらかい食事がすすめられます。食後は必ず含嗽して下さい。

オトガイ部の圧迫包帯は3日で剥がして下さい。術後10日間は激しい運動は避けて下さい。また2ヶ月程度はコンタクトスポーツをしてはいけません。

また以下のような症状が出ましたら、直ぐに連絡して下さい。

1、38度以上の発熱

2、術後3日目から生じたオトガイ部の腫れ

3、口内切開部から生じる強い悪臭や膿の流出

4、軽い圧迫で止まらない出血

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合併症

オトガイ形成術による合併症には次のようなものが挙げられます。

●術後感染

●プレートに対するアレルギー(ほとんどなし)

●プレートやスクリューの露出

●オトガイ神経麻痺

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結語

オトガイ形成術を行うと横顔は確実に良好になりますので、ほとんどの人は喜びます。しかしオトガイの突出感は好みもありますので、術前に患者さんとの十分なコミュニケーションが必要です。